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未来への挑戦。
「PROTECT×CHANGE」が目指す世界
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2016年、設立10年を機に策定されたコーポレートスローガン「PROTECT×CHANGE(プロテクト・バイ・チェンジ)」。コンセプトとなった「環境を守る。未来を変える。」と共にスローガンに込めた思いを、策定時のプロセスから振り返ります。

もっと「アクティブ」に、
もっと「革新的」に!

2015年8月、スローガン策定に向けた「インターナルブランディング(IB)プロジェクト」の実施が、社員掲示板でグループ全社員に伝えられました。

東証一部上場や東南アジアへの進出など、社内外の環境が矢継ぎ早に変化していく中で、企業ブランドの構築が急務であると考えた経営陣の指示により、外部ブランディング会社の協力を受けてプロジェクトが発足しました。ちょうど次の中長期計画を策定するタイミングでもあり、経営管理本部の総務課に事務局が置かれました。

最初に取り組んだのは、現状と今後目指すべきイメージを把握するためのヒアリングとアンケート調査です。社内調査では、経営陣トップヒアリングと主要部署キーパーソンのヒアリング、そして全社員アンケートを行いました。同時に、社外視点を取り込むため、既存取引先を対象に顧客アンケートも実施しました。社員アンケートはほぼ全員の643名、顧客アンケートは26社30名の回答が得られました。

そこから浮かび上がったのは、「まじめな」「親しみやすい」「安定的な」「堅実な」などに集中した“現状”イメージと、「革新的な」「アクティブな」「スピーディな」といった“目指すべき”理想像でした。

トップヒアリングでは、大亀社長はこう答えています。

「変わらなければいけない時期に来ていることをみんなに認識してもらいたい。設立から10年経って、東証一部上場して、そこで安心していてはいけない」

では、どう変わっていくべきなのか。ここから、その道筋を示すスローガンの開発が本格化しました。

 

「水」か「環境」か、
グループの未来をかけた選択

リサーチ結果の分析をもとに、スローガン開発の方向性として、①「水」原点回帰、②「環境創造開発型企業」の加速、③「3C 特にチャレンジ」の表明、という3つのテーマが提示されました。

このうち、②の「環境創造開発型企業」は、キーパーソンヒアリングで評価が高かったことからテーマ検討されたものです。このワードは設立当初から経営理念に掲げられていましたが、あらためて定義したことがなく、当時はまだ社内外であまり認識されていませんでした。その言葉がスローガン策定の過程でクローズアップされていきます。

3つのテーマを軸にブランディング会社から21のスローガン案が提案され、役員を含めた全社員で投票を行いました。結果は、有効投票数573票のうち、「水」をキーワードにした案が1位(152票)、「環境を守る、未来を変える。」は9票差で2位(141票)でした。僅差とはいえ、なぜ1位の「水」ではなく「環境」が選ばれたのか。最後は社長の決断でした。

ダイキアクシスは創業以来、水処理と住環境を軸に事業を行ってきましたが、それに加え近年は風力発電やバイオ燃料など再生可能エネルギー事業が新たな柱に育ってきていました。「社長の最終決断は“これからは水だけではなく、生活環境から地球環境まで、さまざまな環境創造に携わっていくのだ”という現れだったのではないか」と当時のプロジェクトメンバーは振り返ります。

そして決定案「環境を守る。未来を変える。」をシンプルかつキャッチーで印象に残るよう、最後に英文案として出された一つが「PROTECT×CHANGE」でした。最終的に英文をスローガンとしたのは、ちょうどグローバル展開が加速し始めた時期だったこともあります。

こうして「環境を守る。未来を変える。」の思いを込めた「PROTECT×CHANGE(プロテクト・バイ・チェンジ)」が企業スローガンに決まりました。2016年1月、プロジェクト発足から半年後のことでした。

 

策定から5年、
CHANGEの風は吹いているか

「PROTECT(守る)」と「CHANGE(変える)」には、「環境を守る。未来を変える。」という企業使命のほかに、社員のあるべき姿、企業姿勢として「守るべきものは守り、変えるべきものは変える」という意味が込められています。「×」はかけ算。開発型企業として水を軸に複合事業による相乗効果を生み出すという挑戦マインドの表明でもあります。

スローガンの策定から5年、ダイキアクシスは今、水処理事業において東南アジアをはじめインドやケニアなどに海外進出を果たし、再生可能エネルギー事業でも新たなクリーンエネルギー分野に挑戦するなど、未来を見据えて大きく「CHANGE」しています。

一方、インナーブランディングには、社内の意識を統一する目的もあります。企業の目指す姿を明確にスローガンとして社内共有することで、社員全員がそれぞれの行動へつなげていってほしいという思いです。グループの未来、そして社会の未来を「PROTECT×CHANGE」するためには、一人一人がこのスローガンをどれだけ自分事化できるかが問われます。

変わり続けなければ現状維持もできない時代といわれる今、守るべきものと変わるべきことをしっかりと見極めながら、時にはダイナミックに、時には一歩ずつでも新たな挑戦と変化を積み重ねて「CHANGE」を体現していきたいと考えています。