DAIKI AXIS INTEGRATED REPORT
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55 | DAIKI AXIS INTEGRATED REPORT2021年の㈱サンエイエコホームや2023年の㈱メデアのM&Aにより、当社グループ内で太陽光発電施設の提案から施工・保守まで対応が可能になりました。そこで従来のFIT制度による売電事業に加え、PPA事業者として電力需要家に対しての電力供給契約も開始しております。例えば、凸版印刷㈱様へは、オフサイトPPA契約の上で年間2,676千kWhの電力供給を開始し、同社の「トッパングループ環境ビジョン 2050」の実現に再生可能エネルギー分野から貢献しています。今後当社グループが更に成長するための課題は、需要家とのマッチングです。電力消費量の多い大手企業を中心に今後ますますPPA等のNon-FITの需要が高まってくると予想されます。東京を拠点に積極的な情報収集を行うと共に、コンサルティング提案から施工・保守までを一気通貫で担える社内体制を生かし、より多くの需要家にサービス提供を行ってまいります。当社グループは、2021年よりゼファー㈱、ジヤトコ㈱、リコージャパン㈱と共に、コストパフォーマンス及び静粛性、社会受容性に優れた定格出力50kWの低圧風力発電機の開発を進めています。風力発電機の設計は複雑で、綿密なシミュレーションやフィールドテストが必要となります。また、風車設計、制御アルゴリズムの構築、AIを活用したメンテナンス支援ツールの構築等、各社の得意分野を生かして開発を進めています。当社グループは浄化槽製造で培ったFRPの成形技術を生かし、軽くて耐久性の高い翼の生産を担っています。現在、風力発電機は海外メーカーの製品が主流ですが、日本の風環境に合わせた国産製品の実用化を目指します。そして、今後ますます多くの企業が再生可能エネルギーの導入と自家消費を求められる中、太陽光発電と並ぶ電源として普及させることを目指してまいります。*本プロジェクトは環境省「CO₂排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」 の一つとして採択されたものです。水熱処理技術とは、高温高圧状態の水で有機物を処理して有効利用する処理方法で、運転条件によって処理可能な有機物や処理後に抽出する物質等をカスタマイズすることができます。本事業はこの高い汎用性を活かし、たい肥製造、燃料製造などの設備を販売しています。現在は、さらに新しい分野への取り組みとして次世代型ごみ処理設備の開発も進めており、豊田通商㈱と連携を開始しています。このような取り組みを重ねながら、今後も新技術の確立や実用化等の対応を進めてまいります。再エネ電力の供給災害時の地域における迅速な電力の復旧にも役立つ電気料金の支払当社(発電事業者)〈再生可能エネルギーの地産地消〉お客様(電力需要家)ダイキアクシスグループゼファー㈱ジヤトコ㈱リコージャパン㈱[ 国内メーカーで協力して、日本の風環境にあわせた国産製品を実用化 ][ オフサイトPPAイメージ ]小売電気事業者再生可能エネルギー0303成長戦略Non-FIT事業の展開低圧風力発電機に関する技術開発・実証研究*水熱処理技術について

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